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生物的プロセスで生成する被覆粒子の代表はオンコイドである.ここでは,皮殻 (cortex) が,1)骨格を持たない細菌類を主体として作られるもの(オンコイド),2)骨格を作る生物によるもの(骨格性オンコイド)に分けて解説する.オンコイドが出来る環境は主に潮間帯〜浅部潮下帯であるが,ウーイド生成場に比べて,水のエネルギーは小さく,やや閉鎖的な条件であることが多い.ただし,骨格性オンコイドの一部(ロドリス)の生成環境はかなり深く,現在の琉球列島では水深50〜150mの海底チャネル沿いにある (Iryu et al., 1995).
オンコイドの皮殻はミクライトを主体としているが,しばしば不明瞭な同心円状のラミナなどの組織が認められ,特徴的な組織に対して,いくつかの用語が提案されている.良く用いられるのは以下の2つである (Monty, 1981).
Spongiostromate oncoids: 皮殻にラミナや不規則な孔隙を持つオンコイド.
Porostromate oncoids: 石灰化したフィラメント状の細菌類(シアノバクテリア等)や藻類を含むオンコイド.Cyanoidsあるいは cyanolithsとも呼ばれる (Riding, 1983).
一方,骨格性オンコイドの皮殻は,核を被覆する底生生物骨格を主体とする.最も一般的なのは,紅藻類と被覆性有孔虫から成るロドリス (石灰藻球:rhodoliths or rodoids) であり,更新統琉球層群から多産する.
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