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炭酸塩堆積物は海洋と陸上の幅広い環境で発達する.海水成炭酸塩と淡水成炭酸塩を比較すると,その生成プロセスと起源に大きな違いがある.淡水域での炭酸塩堆積作用は,主に,過飽和な水からの無機的沈澱あるいは生物誘導型沈澱 (biologically-induced precipitation; Lowenstam, 1981) によるものであり,生物骨格が関与したケースは少ない.一方,海水成炭酸塩堆積物は,ほとんどが生物骨格を起源としている.
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本章では炭酸塩の堆積環境を,1)陸上・淡水環境に加え,海水環境として,2)極浅海環境,3)生物礁,4)浅海,5)深海の5つの項に分けて説明する(上図に大体の区分を示す).現世の海洋における炭酸塩堆積場の多くは低緯度地域に分布する.それは,一般に,水温の増加とともに,浅海域における海水の炭酸カルシウムに対する過飽和度が増加し (Morse and MacKenzie, 1990),炭酸塩殻を持つ生物の成長が活発になるためである.特に,活発な炭酸塩堆積場であるサンゴ礁(生物礁)は,緯度にして30度以内の浅海域に集中している. |
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